OSIRI no blog

「痔ろう」というちょっと厄介な病気になってしまったアラサー女子の記録

痔ろう体験記 Vol.2

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こんにちは、杏です。

今回は、前回Vol.1でお話しした「「痔ろうかな」と言われてしまった私」がその後どうしたのか・・・というお話。

結論からいうと、私、勧められた検査と通院を自己判断で止めてしまいました。

アラサーで年齢は大人だけど、まだまだ病気を受け入れて向き合う覚悟ができていませんでした(涙)現実逃避精神から根拠のない無謀な希望にすがってしまったというお話です。

手術しなくても治る稀なパターンなんじゃないか、という無謀な自己判断

クローン病の疑い?内視鏡検査?

 さて、前回お話した排膿処置を受け翌日の朝診察にいった際に「予約なしで大丈夫なので一週間後また来てください」と言われていました。

再診までの一週間の記憶があまりないのですが、おそらく日常生活と仕事を支障なくこなして過ごしていたように思います。

そして、再診の日を迎えます。前回もお伝えしましたが、窓口は一般窓口です。7割8割が男性のなか待合室で待機します。(※この病院は大腸・肛門の専門病院です。女性専用窓口を設けていることから一般窓口は男性の割合が高くなるのかなと推測します)せめてもの抵抗の表れか普段帽子を被るタイプではないのですが、帽子とマスクで顔を隠して臨みました(笑)(実際マスクや帽子等で隠しているような女性の方は私含めたほんの数人でほとんどの女性の方は普通の装いでいらしていましたよ(^^)/)

この時の診察で医師から言われたのは肛門周囲膿瘍になった場合ほとんどが痔ろうとなり、手術が必要です。当院では手術の前にクローン病という胃腸などの消化管疾患がないかどうかの検査をしていただいていますので内視鏡検査の予約をとってください。」と、こんな内容だったかと思います。

これまた初めて聞く病名「クローン病

クローン病とは 

※下記リンクを貼っていますが、素人抜粋のリンク先なのでご自身で調べていただくことを推奨します

https://www.jsge.or.jp/guideline/disease/pdf/03_cloning.pdf

「ん?消化管の難病の疑いがあるの?クローン病?って何?」と新たなワードに多少の不安を抱きながら病院の流れに身を任せるようにそのまま検査予約窓口にいきました。仕事や病院側の予約状況の関係で一ヶ月後くらいの予約になりました。

同世代の看護師さんとの会話

 先ほどの検査予約を取るまでの間、まず待合室にて看護師さんから予約の取り方や今後の流れ等の説明を受けたのですが、この看護師さんがとっても良い方で(泣)まず私と同世代だということを私に伝えてくださり更にお心遣いで男性の方から離れた椅子に案内してくださいました。

そして私がメンタルダメージを受けているのを察してか、本当に優しく寄り添うように接してくれました。「今後手術は絶対なのか」「クローン病の疑いが強いのか?」「手術の傷は大きいのか、痕は残ってしまうのか」「術後はどれくらいで仕事や日常復帰できるのか」「女性で私くらいの年齢の方で同じ病気の方はどれくらいいるのか」など、不安でたくさんの質問をしてしまった気がします。

全ての返答を覚えているわけではなく恐縮ですが、「稀に手術しなくても自然に完治する方もいる」クローン病の疑いが強いわけではなく、当院の方針で痔ろうの方には検査を勧めている。万が一クローン病だった場合は、まずクローン病に対しての治療を優先する。そうでないと痔ろうの手術をしても再発の可能性が高い。傷跡は個人差があるが残ってしまうかと思う」「手術は皆さん状況や事情がいろいろだけど、例えばGWとか長期休みを取りやすい時期に合わせて受ける方も多いかな」「比較的女性の方はお尻の病気だと周りに知られたくないと思う方は多い。なので、無理に打ち明けるのではなく「婦人科系の病気で」とか、言いやすい内容でお話すればいいと思いますよ(*^-^*)大丈夫!うちは専門病院だから毎日たくさんの方診てるけど、割合的に少ないかもしれないけど、女性もいるし10代や20代とか若い方も罹ってしまう病気だし、赤ちゃんだっている。性別年齢関係なく、みなさん頑張ってますよ!」と、とてもお心遣いの伝わる丁寧な応対に救われたのを覚えています。

あくまで医師ではなく一人の看護師さんの見解・意見・考えではありますが、職業柄当たり前かもしれないけれど、看護師さんとお話しすることで「理解してくれる方がいる」という安心を感じることができ、少しだけ元気をもらいました。(看護師さんありがとう♥)

そして、予約を取ったのち、内視鏡検査の前日に自宅にて服用する薬等一式を処方され近くの薬局にて受け取り、帰路につきました。

自己判断で様子をみる選択をしてしまう

帰宅後まずは「クローン病」を検索しまくります。確かに幼少の頃から「お腹が弱い」「下痢しやすい方かな」とは思っていましたが、いろいろ調べているうちに、私は「クローン病の可能性は低いな」と感じてきました。(※あくまで自己判断であり、その後今に至るまでいくつかの他病院にて受診していますが、クローン病の検査を勧められたのはこの一回きりです。なので疑いがないのだと勝手に思っていますが、クローン病の検査を受けていないため、厳密にいうと疑いは晴れていない状況となるのでしょうかね・・・この件については何ともご報告できることがなく恐縮ですが)

そしてこの頃のお尻の状況について私の素人的認識を整理すると、「痔ろうと確定診断をされたわけではなく、肛門周囲膿瘍の切開排膿処置をして膿を全部出し切った状態であり、切開した場所の自然治癒を待つ状況である」と認識していました。(今思えばできるだけ手術を回避したい気持ちが強く、自分の解釈のニュアンスが現実逃避傾向にあるなと思います(笑))なので、「まだ肛門周囲膿瘍の段階だからこのまま自然に完治の可能性もゼロではないはず」と一筋の光にすがる思いで「痔ろう 自然治癒」とか「肛門周囲膿瘍 自然治癒」とか、いろいろ検索してみたのを覚えています。

そして私は、切開排膿した傷の違和感が薄れ傷口が塞がっていくにつれて、より一層「このまま治るんじゃないか」と僅かな希望に賭けたい願望が強くなっていきました。そんななか、内視鏡検査の日を目前に控えている私はスマホを手に取り病院に電話をかけました。「体調がよくないので一度検査をキャンセルしたいです」と。体長が良くないなんてのは言い訳で、既に私はこの病気と向き合う勇気・気力を無くしていました・・・この行動を引き金に「看護師さんもネット情報でも稀に自然完治する人もいるって言ってたし、そもそも、痔ろうの症状は激痛で歩けないとか発熱があるとか大変だとか書いてあるけど、私は痛みも発熱もなかったし、苦痛な症状なんて一度もないし、しこりがあっただけで、切開されるまで膿も出たことなかったし、きっと軽度だから自然完治パターンが見込めるはず!と・・・勝手な自己判断で、様子をみてこのまま完治することを願うという無謀な選択をし、このままこの病院には行かなくなりました。

 

その後、数日、数週間、数ヶ月と月日が流れていきましたが切開した傷口もすっかり良くなり、痛みもなく日常を過ごしていきました。(本当は多少の違和感に気づかないフリをしていたかもしれません・・・)

が、通院を止めてから数ヶ月経った夏頃。「あれ?またしこりが・・・熱感もある・・・え、気のせいだよね?」と、気づかないフリができないほどの違和感を感じはじめます。次回Vol.3から詳しく書きますが、結局私は「痔ろう根治術(括約筋温存術)」という手術を受けることになってしまったのです・・・

 

と、今回はここまで。

次回Vol.3からは、手術を受けるまでどんな事があったのか、どんな手術だったのか等お話ししていきたいと思います。

振り返って思うこと

今回の教訓は、自己判断で通院を止めることはやはり得策ではないな、ということ。せめて、違う可能性を探りたいならセカンドオピニオンという選択をすれば良かったのかなと、今となっては思います。せっかく温かく丁寧に接してくれた看護師さんの思いを結果的に蔑ろにしてしまいました。きっと「大変だけど、ちゃんと病気と向き合って頑張って治療しましょう!」というメッセージがあのやりとりには込められていたはずなのに。(実際は看護師さんの本心なんてわかりませんが、ポジティブに素直にそう思いたい(笑))私は、安心させるために言ってくれたであろう「稀に自然治癒する」という確率の低い希望的ワードにすがってしまい、結果的には完治までの道のりを遠ざける選択をしてしまったのかなと反省しています。

 

 

 

それでは、また

ciao♥