OSIRI no blog

「痔ろう」というちょっと厄介な病気になってしまったアラサー女子の記録

痔ろう体験記 Vol.3

こんにちは、杏です。

今回は前置きなく(笑)、早速続きを書いていきますね(^^)/

 

肛門周囲膿瘍再発(?)から痔ろう根治術が確定となるまで

「あれ、もう気のせいじゃない。しこりがあるし、熱感も・・・(涙)」

前回お話したように、病院に通うことや勧められた検査等を受けることを自己判断で止めた私は、「誰にも知られないままこのまま治ってくれ!」と祈りながら過ごしていました。とくにライフスタイルは変えず、逆になぜかお酒を飲む機会が増えていた状況でした。朝まで飲むことも、結構酔っぱらうまで思いっきり飲んだりしたこともしばしば(笑)(今思えば、再発しないようにライフスタイルの改善等をしていたら、結局再発してしまうにしても、悪化の度合いなどが多少違ったのかなと思ったりもします。)

そうして過ごしていた夏頃、「なんか、傷の違和感がなかなか治らないなー。」と思い今まで怖くて一度も自分の目で切開した傷口を見たことはなかったのですが、見てみました。すると、表面の印象は少しサクランボのような赤い色をして、多少盛り上がっているような印象でした。この状態がどういう状態なのか私には分かるわけもなく、また勝手に「傷口がケロイドのような状態になっているのかな」と解釈しました。が、そのまま更に過ごしていると「あれ・・・お尻が熱い・・・また前回みたいに熱感が出てきた・・・」そして、更に過ごしていると「あれ・・・座るときにしこりの違和感が増してる・・・」「歩くだけでもしこりを感じる・・・」「靴を履いたり、落ちてるものを取るときとか屈むときもなんか、神経にあたる・・・」と、どんどん違和感や日常の動きの中で不快に思う瞬間が増えていきました。まだ、この時点でも「痛み」を強く感じていた印象はありません。ただ、前回初めて受診した時よりは、なんとなくしこりの範囲が大きいような気がしていました。

 

意を決して再び肛門科へ

私はこの頃、あの看護師さんの言葉が頭をよぎっていました「肛門周囲膿瘍の膿を輩出後、完治はしていないが手術をせずにそのままほおっておいて5年10年過ごしちゃう人もたまにいる。でもやはりどこかのタイミングでまた受診されて結局手術を受ける結果になったり、海外にいってる時に再発してしまい緊急帰国して手術を受けたり、何年もほっておくことで複雑化してしまいより大変になってしまう可能性もある」と、あの時そんなお話もして下さっていました。私は自己判断で病院にいくことを止めてしまい、一旦手術を勝手に回避し、何事もなかったかのように日常を過ごし、お酒も飲んだり楽しい時間を過ごしていましたが、その事によって「より痔ろうが複雑化し、より手術や治療が大変になる可能性があるリスク」を選んでしまったんだとやっと気づき、不安が増し、現状をきちんと知りたいという思いに駆られ、再び肛門科を受診することを決意しました。

前回通っていた病院にする事も考えましたが、結局は一般窓口で男性の多い待合室にいくという経験が多少慣れたにしてもまだまだ私にはストレスでしたので、今回は自宅から少し離れた場所ではありますが、女医さんのいる個人でやられているクリニックを受診することにしました。そこは女性専用窓口は設けてはいませんが、ホームページでは「女性医師」であること、「女性の方が受診しやすい環境を意識していますがもちろん男性の方も歓迎です」というような内容を謳っているクリニックだった(記憶では)ので、通っていた病院とは逆に「男性もいるが女性が多い」空間なのかなと想像し、このクリニックを選びました。

そして意を決して電車を乗り継ぎ行ってみると、駅からすぐのビジネス街のビルの一角にクリニックがありました。病院に入ると確かに女性が多いなかに数人男性がいる印象です。受付の方も感じがよく、問診票等を記入し呼ばれるまで30分ほど待ったかと思います。診察室に入ると、これまたサッパリとした印象の女医さんがいらっしゃいました。問診票を元にこれまでの状況を説明し、「まず診てみましょう」と。診察台に横になり診てもらうと「あー。腫れてるね。もう立派な痔ろうかなー。」と・・・「え。肛門周囲膿瘍通りこして既にもう痔ろうなの?しかも立派なって・・・どういうこと」とショックを受けます。でも、どことなく「そっか、そうですよね・・・」と思った自分もいたり。その女医さんがその後、「でも自壊して膿が出ちゃってるわけではないし、抗生剤で一週間様子を見てみようか。それでよくなったらまたその後どうするか考えましょう」とおっしゃり「ん?やっぱり手術をしなくても抗生剤でよくなる可能性があるってこと?」と、でも、一度「立派な痔ろうかなー」と言われたし、と少し困惑しましたが、もちろん手術は避けたい思いはあるので「抗生剤に賭けたい!」と最後の希望を込めて、抗生剤を一週間試してみることにしました。

当時の正直な心境は、希望を持ちたい反面「本当に抗生剤で完治の可能があるのか?」と不安感の方が強かった記憶があります。そして抗生剤を飲み始めて2、3日が経つと確かにしこりや熱感や痛みが和らいでいる印象がありました。「もしかしてこれは可能性があるかもしれない!!」・・・と、思ったのもつかの間で(涙)抗生剤の副作用だと思いますが下痢の症状が続くようになってしまいます。普通の下痢ではなく、初めての感覚の下痢でした。きっと抗生剤によって胃腸の中の善い菌までやられてしまったのでしょうか。薬を飲み切るまで下痢は続き、それが逆効果だったのかわかりませんが、再診の日病院に行き先生に診てもらうと「あー。もう手術しかないね。結構強めの抗生剤だったが良くなっていない。もう痔ろう確定で手術しかない。」と。そして「急いで手術が必要な状態ではないが、もし希望であればこのままうちで日帰りの手術もできるし、近くの病院がよければ紹介状書くし、どうする?」と聞かれ、私は正直このまま手術なんて心の準備もできていないし、どんな手術で術後どうなるかなどきちんと理解していないまま決断するなんてできませんでした。どうしようと悩んでいたところ、「じゃー、私の信頼する手術が上手な先生に紹介状書いておくよ。場所は少し遠いかもしれないけど、手術の傷も出来るだけ綺麗な方がいいもんね。そこは大きい病院で、私も開業するまでそこで学んでたから、そこで日帰りじゃなくて入院して手術受けたほうが安心だし、術後すぐに自宅療養よりも病院で一週間くらい入院していたほうがゆっくり休めるし、それがいいと思うよ!」と。加えて「紹介状書いたからって絶対行かなければいけないわけじゃないし、もし数日悩んでやっぱりうちで日帰り手術をしたいと思ったらまた来ればいいし、選択肢が増えるわけだから、書いておくね。」と言ってくださり紹介状を書いてくださいました。この病院はこの二回しか受診しませんでしたが、気持ちを汲み取ってなのか本音はわかりませんが、手術の選択肢を与えてくれた先生に感謝しています。

 

そして帰宅後、紹介先病院をいろいろ調べてみると大腸・肛門科で有名な病院でした。紹介してくれた先生が「痔ろうの手術は先生の腕で全然違うから」とおっしゃっていたし(だからと言って紹介してくれた先生が本当に腕がいいのかはわかりませんが)、指定してくれた先生の評判がどうなのかはわかりませんでしたが、手術件数の実績も多い病院でしたので、まずはあの女医さんを信じて一度その先生と会ってみてから判断してみることに決めました。そして早速、紹介状を書いていただいた日から三日後、電車に乗り込み病院へと向かいました。

 

と、今回はここまで。

この時の心境やその後の流れなど次回Vol.4にてお話いたします。

振り返って思うこと

今回は、結局手術が必要となり「あの時無謀な希望にすがった自己判断は手術までの時期を遅らせてしまっただけだったな」と。潔く、初めの病院で手術を受けていれば今頃完治していたのかなぁと、タラレバな話になってしまいますが、そう思いました。また、手術の種類もそうですが手術の受け方の選択肢もある(場合によるとは思いますが)ということが知ることが出来て良かったです。自分のライフスタイルに合った手術の受け方、受ける時期等、もし考え選べる段階であればそこも重要かなと、手術を受けた身としては思いました。それらに関しては今後詳しく書いていければなと思います。

 

 

それでは、また

ciao♥